「灯した朱のゆく先に」
短く切りそろえられた爪先が震えるように摘み上げるそれは初めひんやりしている気がしたが、やわやわと揉んだり擦ったりするうちに指の熱を吸い取るようにして温度を上げる。
丁寧にゆっくりと手の中の朱はてらてらと光沢を帯びてくるりと転がされ、そっと上下に左右に圧されたりした。
「そっと、ゆっくり、そうです、あんまり力は入れすぎないで。そう、そんな感じでおねがいします」
獄寺が声を潜めるようにして低く耳元で囁くので綱吉はくすぐったいよと笑いながらもうっかり手の中のものを潰さない様に気を配った。
「あ、ちょっと垂れてきたよ。もうそろそろ出しちゃってもいい?」
「そうですね、あ、それ舐めると苦いっすよ。腹壊しますから洗ってください」
綱吉は深呼吸の後息を止めると慎重にその入り口をつぷりと掻き雑ぜ引き抜いた。
「やっぱりおいしくはないかなあ?」
スンと匂いをかいで綱吉は唇を寄せる。
上唇と下唇にやさしくそっと挟み込む。噛まない様にゆっくりと。
「10代目、吸っちゃダメですよ。吹くんですよ」
「どうせおれは不器用だよ!!」
ほおずきを鳴らせ大作戦、イライラした綱吉さんにより終了。