「酔夢」
しわくちゃのタオルケットにそっと潜り込んで来た獄寺君は、カーテンの向こうの陽光にも負けないような眩しい笑顔をくれてからゆるりとおれを引き寄せた。
とろけそうに微笑んで口の形だけで恥ずかしいことを言ってのけておれが固まっているうちにおやすみなさい、とこめかみにやわい唇をそっと寄せると瞼を閉じた。
幸せでいっぱいですと言うような口許が優しく弧を描いて穏やかな寝息をたててる。
なんだ、君も眠かったんだね。静かにただ光が反射して銀色が瞬くその影にうっすらと脈打つ薄青い首筋にそっと額を押し当ててああ、君の碧色がみたいと切望する。
君のすべらかな愛しい寝顔をいつまでだってみていたいとも思うのにけれど君の碧色に映る痛いくらいなその熱に焦がされたいとも思うんだ。
君がその瞼を開けたら、そうしたら決してそんなことは言わないけどね。
さらっと揺れた髪の隙間からのぞく耳朶の裏側、指を沿わせてみたらあっというまに天地が逆転した。
君の碧が燃えてる。