「リ・リ・リ」



「誕生日おめでとう、リボーン」

時が交差するほんの少し手前に黒衣のヒットマンに言葉をおくる。

「カウントダウンが近づくってことがそんなに嬉しいのか?」

明らかに揶揄っている声色で端正な口元が小さくあがる。

「ひとつ年をとるってことは残りが少なくなるってことだぞ。とるっていうくらいだからな。メイドの旅路の一里塚、ってな」

「なんだよ、リボーン。メイド喫茶に行きたかったのかよ、そんな嫌味な!」

しゅるん。無言のまま小さなダーツが頬を掠めて壁に刺さった。

「虎は死んだら皮を残すがお前は死んだら何を残すんだ?」

「え、え?ホネ、とか?」

そりゃホネも残んないこともあるかもしれないけど・・。まさか貯金とかっていったってお年玉の残りだって殆どないしなあ。

「ダメツナ」

ソフト帽のつばがぐいっと正面で撓んだ。

「オレが残るんだぞ。お前が死んだらオレが残される」


カチリ。

時計の針が天の位置で重なった。

「・・・なんどだって。なんどだって生まれなおすよ、リボーン」

「ふん。めでてえな、ツナ。心底おめでたい奴だよ。おめでとうだ、ツナ」

BANG!と口先で撃たれた胸元ににじむ様な感覚を覚えながら毛布を引き上げる。

「そうだよ。おめでたいんだ。ありがとう、リボーン。」


さあ陽が昇るまでおれは眠るよ。そしてまた生まれなおすんだ。


FIN