「なつやすみのとも」
 



ぴったり閉じられた窓の向こう側は、立っているだけでアスファルトが歪むような夏だ。

青い空、白い雲、お約束のような蝉の声。

補習を終えて部屋に戻ってみると少し前までリボーンが作業でもしていたのかエアコンの名残で幾分涼しかった。

テーブルの上にはエメラルドグリーンに光るゼリー状の物体。

視線というほど強くもないが、その存在を知らされて金色の小さな瞳にぶつかる。

「あ・・レオン。おまえ留守番なのかー」

ぷるん、と僅かに表面が揺れて返事をしているかのような仕草にツナはそっと指を沿わせてみた。

すべすべでもちっとしてまるで触るべくしてあるような感覚の虜になりそうになる。

「ひんやりだなー、気持ちいいなー、レオン」

ツナはテーブルに伏せるとそのまま頬をレオンに押し付けた。

頬の熱がレオンのひんやりに溶けていく。

そういえば爬虫類って変温動物っていうんだっけ?こうやってたらそのうちあったかくなっちゃうのかなー、ちょっと勿体無いなあ。

そう思いながらもレオンと同じ温度になった頃にはすっかり眠りに落ちていた。


FIN